固定金利と変動金利、結局どっちが良い?
住宅ローンが組める銀行を選ぶよりも難しい「固定」か「変動」かという問題。固定金利も変動金利もそれぞれ、メリットがあります。まずは、住宅金融支援機構が発表している「住宅ローンの金利タイプ別利用状況(2015年9月10月期)」のデータから解説します。
住宅ローンの金利タイプ別利用状況
こちらの調査結果は、2015年9月10月に民間住宅ローンの借り入れをされた方が対象となった調査結果です。みんながどの金利タイプを選んで借り入れしたかが分かります。
みんなはどの金利タイプを選んだ?金利タイプ別ランキング
【1位】 変動金利 51.2%
【2位】 フラット35 16.4%
【3位】 フラット35以外の全期間固定 11.7%
【4位】 固定10年 10.1%
【5位】 固定5年 3.8%
【6位】 固定3年 2.7%
【7位】 固定10年超えの固定期間選択 1.9%
【8位】 固定10年未満の固定期間選択 1.1%
【9位】 固定2年 1.0%
全金利タイプの総合ランキングは、1位が変動金利、2位がフラット35、3位がフラット35以外の全期間固定となり、2015年9月10月に借り入れた方の半数以上が「変動金利」で住宅ローンを組んだという結果です。金利比較の結果からからも分かる通り、変動金利が圧倒的に安いです。変動金利で借り入れを行った方の多くは、実際に金利が上がってから固定金利プランに変更しようと検討していることが多いようです。
金利タイプは大きく3種類「変動金利」「固定期間選択型」「全期間固定」
変動金利のメリットは、低金利の時代が続けば固定金利よりも安い金利で返済が可能であることが挙げられます。
一方でデメリットは、金利が上昇しはじめると固定金利よりも高い金利を支払うことになり、トータルの支払額が膨らんでしまうことです。ですから、変動金利プランの場合、将来の金利の変動によって返済額がトータルで固定金利よりも安くなるのか、また高くなってしまうのか?最後まで確定しません。この不安定さが嫌だ、という方は全期間固定金利にするのが良いでしょう。
変動金利は1つのプランだけではないので、自分の考え方や今の金利を考えて、自分に合った変動金利のプランを選ぶと良いでしょう。変動金利のプランをまとめたので参考にして下さい。
固定金利と変動金利をミックスさせたのが「固定金利期間選択型」です。一定期間は固定金利でありながら、その期間が過ぎると変動金利になる住宅ローンです。一定期間の期間は、2年・3年・5年・10年と好きな期間が選べ、銀行によっては決まった期間が経過した後に固定金利か、変動金利かが選択できるようになっているものもあります。
この固定金利選択型のメリットは一定期間経過すると次に好きな金利のタイプが選択できるという点です。変動金利に変更希望であればそのようにもできますし、固定金利にしたければそれもOKです。
しかし、固定金利選択型は、基本的にデメリットの方が大きいと言うファイナンシャルプランナーもいます。一定期間後は金利の優遇幅が減る場合がほとんどなので、規定の期間が過ぎると金利が上がることがほぼ確定だからです。
当初の金利は優遇幅が広く最低水準で返済できますが、一定期間経過するとその時点での金利が適用されますので、運悪く金利が上昇している時期に適用されてしまうと以後の返済金額に直接影響を与えます。
フラット35やフラット35以外の全期間固定金利のメリットは、金利変動に振り回されなくて良いというメリットがある反面、変動金利や一定期間選択型に比べると借り入れ金利が高めです。
上記の住宅ローンの金利タイプ別利用状況をみると、28.1%の方が全期間固定型で借り入れしていることが分かります。金利が安いわけじゃないのに、なぜ利用者が多いのかメリットを見てみましょう。
全期間固定型が人気が高い理由は、今が低金利時代だからです。フラット35を選ぶと、低い金利で住宅ローンを払い続けることができるので得と考える方が多いです。
上記の表は住宅金融支援機構のフラット35の金利推移です。平成28年1月の金利は平成25年4月に比べて0.26%も減少しています。直近で最も高かった時最低金利と比べると、0.76%も安い金利で35年ローンを組むことができることが分かります。
これ以上金利が下がる可能性がないと言われている今(平成28年1月時点)だからこそ、フラット35を選ぶ方が増えているといえます。
フラット35へ借り換えたい!
今、フラット35ってそんなに人気で得なの!じゃぁうちもフラット35に借り換えしたい!と考える方も少なくないでしょう。
フラット35に借り換える時はメガバンクや都市銀行よりも金利が安く、手数料や保証料が無料のネット銀行が人気です。
特に、住信SBIネット銀行のフラット35は他の住宅ローン会社よりも低いのが1番の魅力です。
さらに、借入金額の0.5%の保険料で8疾病保障を付けることができます。8疾病保障とは、ガン・急性心筋梗塞・脳卒中高血圧症・糖尿病・慢性腎不全・肝硬変・慢性膵炎になった場合、規定に応じて住宅ローンの返済額分の保険がおりる制度。大黒柱ががんや事故にあって命は取り止めたけど仕事が続けられないといった事態に陥っても安心です。
フラット35へ借り換えを行いたい時は、いくつかの金融機関の金利や保証制度を比較してみると良いでしょう。仕事で忙しく平日に窓口を回るのは無理という方には、複数の金融機関の借り入れをネットから仮申請できるサービスがおすすめです。
まとめ ※ 固定金利と変動金利、結局どっちがいい?
こればかりは、答えを出すことができません。それぞれ価値観や資金計画が異なるためです。でも、下記のように考えたら、どちらか決めやすいと思います。
固定金利を選んだ場合、金利上昇リスクを背負うのは金融機関。
変動金利を選んだ場合、金利上昇リスクを背負うのは顧客。
金利推移は予測するのは素人には難しいので、住宅ローンの返済額が変わって欲しくないという方は全期間固定の住宅ローンの方が安心です。