固定金利ではこの先、金利が低くなったら損
今の超低金利時代は変動金利の方が得に決まってる!
こう思う方は多いようですが、変動金利を組むことのデメリットや固定金利のメリットを知らなければ、将来、固定金利にしておけばよかったと後悔することがあるかもしれません。
このページでは、本当に今は変動金利の方がお得なのか、固定金利は損するのか、それぞれの金利や将来のリスクを踏まえて解説しています。
固定金利の最大のメリットって何?
固定金利は完済まで金利が一切変動しませんので、返済プランが立てやすく金利が上昇した時も影響を一切受けないメリットがあります。ただし、金利が低くなってもその恩恵を受けることはできませんので、金利がこれ以上下がると予想する人は変動金利を選ぶ方が多いようです。
借り入れ当初の変動金利と固定金利を比較すると、変動金利の方が金利の支払い額が少ないのでどうしても魅力を感じると思います。しかし、変動金利はずっと借り入れ当初の金利ではないという点にリスクがあることは頭に入れておきましょう。万が一、金利が上がってしまったら返済額が急激に上がってしまう可能性が潜んでいます。
変動金利を選ぶ時はこういった注意点を踏まえて住宅ローンを組むべきです。こちらでは、変動金利を選ぶ時の注意点をまとめているので参考にしてください。
返済期間が長ければ長いほど固定金利の金利が上がる
固定金利は返済が終わるまでずっと同じ金利で支払いができるというメリットがありますが、「長期になればなるほど変動金利に比べて金利が高い」というデメリットが挙げられます。
固定金利を選択するご家庭で多いのは、将来に渡って一定の収入が確保できるという見込みのある方や、返済額を一定にしておきたいという方です。変動金利に比べて多くの金利を支払う可能性が高いけれども、金利がずっと変わらない安心感があるのが固定金利です。
固定金利の代表!フラット35。今はお得?
長期固定金利で人気が高い住宅ローンはフラット35(フラット20)ですが、超低金利時代の今、金利面でのメリットは少なくなっています。しかし、住信SBIネット銀行のフラット35は他の金融機関と比べて金利が低いので人気があります。
金利面だけではなく、フラット35の基準が厳しい点も人気が薄まりつつある理由です。フラット35で借り入れを行う場合は、住宅金融公庫の技術基準を満たす必要があり、基準を満たせないとフラット35での借り入れは不可能です。また、物件検査を別途お願いする場合はお金も時間もかかってしまいます。
フラット35は、全ての物件で利用できないこと、今は金利面でのお得感が少ないので、金利の低い変動金利プランで借り入れを行う方が多いようです。
フラット35は諸費用の貸付が不可能
フラット35では、諸費用は別途、現金で用意しなければなりません。諸費用は物件の規模などにもよりますが100~200万円とかなりまとまった金額になります。このお金を借り入れできないとなると、やはり不便です。フラット35を利用しようと考えている場合は、諸費用を別に積み立てておく必要があります。
関連 : 民間融資・フラット35の住宅ローンの諸費用|住宅ローンの諸費用の金額は?
固定金利か変動金利か。固定金利の水準も低い
参考資料 : http://www.flat35.com/document/public/pdf/kinri_suii.pdf
変動金利が低いことに目がいきがちですが、フラット35の金利水準をみると、2016年1月の金利(1.540%)は、2年前の2014年1月の金利(1.800%)よりも0.26%下がっています。2015年2月には1.370%まで下がっているところをみると、金利水準が低い今だからこそ、35年の固定金利を組んだ方が安定して住宅ローンを返済していけると考えることもできます。
10年後に変動金利が1.540%以上になる確率は分かりませんが、過去の金利推移から今が低金利と判断することもあながち間違えではないのでしょう。
住宅ローンの金利は固定が良いのか変動が良いのかは、借り入れ金額やローン残高、年収など、それぞれの資金計画によって最適な金利プランが異なります。ただ、注意して欲しいのは、金利プランを決めるときに10年後、20年後をできる限り想定しておくことです。
変動金利、固定金利へ借り換えたい!
ゼロ金利時代と呼ばれる今、住宅ローンを組んだ時と比べると、金利がかなり下がってきている事実に気付く方が多く、借り換えを検討しているご家庭が多いです。
しかし、仕事でなかなか借り換えをする余裕がないという方も多いでしょう。いくつかの金融窓口に足を運び審査を受け、借り換えプランを比較するのは想像するだけで億劫ですよね。しかし、低金利の今だからこそ借り換えをするチャンスです。
まとめ
固定金利の方が変動金利よりも金利が高いため、現在は変動金利の方に人気が集まっています。ただ固定金利は先の予定が立てやすいため、計画的に生活したい方には向いています。
固定金利と変動金利のメリットやデメリットを全て把握して、ご家庭の将来の収入や価値観に合わせて固定金利か変動金利か決めてみてはいかがでしょうか。